- 在校生の方へ
- 2013.12.10
*学園祭レポート* 実はおもしろい速記の世界
こんにちは
速記コンピュータ科の勅使河原です
去る11月30日に学園祭が開催されました。
クラスでは前述のとおり、ポップコーンを販売しました
同時に、速記に関する本や速記者が関係する小説などを
展示するコーナーを設けました
速記の本というと、教科書的な、硬いイメージを持たれがちです。
学園祭ではそのイメージを払拭し、身近に感じていただくために
小説を多めに展示しました
こちらもポップコーン同様、好評をいただきました
そこでこの場をおかりしまして、改めて
「知っているようで知らない
実は奥の深い速記の世界」を御紹介します。
皆さんは「速記」と聞いて、何を思い浮かべますか
一番多いのは、国会の速記者ではないでしょうか。
本会議場の真ん中で演説を書き取っている姿に見覚えはありませんか。
展示では、国会速記者の方のインタビュー記事を掲示しました
私も議会実習を経験しましたが、話し言葉を記録することは何と難しい
ことかと思いました。
検定問題では、ある程度言葉の規則性がありますが、人の口から
発せられる言葉に規則性はありません。
時には発言者の口元を見て速記する国会速記者。まさに職人技
です。
元速記者だった有名な作家もいらっしゃいますし、専属の速記者に
口述速記をさせて作品を書いていた作家もいらっしゃいます。
実は落語とも深くかかわっています
「速記本」を御存じですか。速記本は話芸を速記して出版したもので、
三遊亭円朝の「怪談牡丹燈籠」が始まりとされ、当時のベストセラー
となりました。
もし日本に速記術が誕生していなかったら「怪談牡丹燈籠」も現代まで
残らなかったかもしれません
速記者の仕事は速記文字を書くだけではありません。
一番重要なのは、記録として残せる正しい文章をつくり上げることです
国語力はもちろん、幅広い知識が要求されます。
「記録を残す」仕事は、単なる「記録係」ではなく、
文化の伝承という意味において、
とても重要な役割を担っているのではないか、そう思いました。